新宿に行った。 そこで4ヶ月ぶりに人の手を握った。 3月に行ってから一度も行っていなかったから、かれこれ3ヶ月ぶりの新宿だった。 私は学校がかつて新宿にあったから新宿が山手線の中では一番安心するところで、大きな買い物があるときは選ぶことも考えることもなく新宿ですませる。 たくさんのビル。たくさんの音。たくさんの人。 このご時世でも新宿という街は相変わらず広くて狭く
頭にツノの生えた人間が一定数生まれる人間が、「突起症」という病気としてあつかわれている世界。 彼らは差別的に「鬼」と呼ばれており、配慮として世間からは桃太郎や節分など「鬼」を連想させるものはなくなっていた。
鬼を羨む者、鬼として優遇されすぎた者、鬼は死ねばいいと思っている者、鬼を「やめた」者、鬼としてどう振る舞っていいかわからない者など、様々な「鬼」と「人間」が交差する世界を描くオムニバス。
4編入った初期短編集。
「実は父さんロボットだったのだ」 かわいいケアロボットを本当の父親だと思いこんでいる男子高校生・蓮助(れんすけ)。 「父さん」は息子の誕生日に自分がロボットであることを打ち明ける。 しかし宇宙的バカの蓮助はなかなか信じようとせず……
感情があるロボットは「バグ」として処分されてしまう時代で、ロボットと人間の親子がおりなすゆるゆるコメディ。